【元CAが教える】国際線エコノミークラスに搭乗する時に選ぶべき座席【快適さ重視編】

こんにちは、元CAのSatomiです!

飛行機に乗るときに、どの座席を選んだら良いのか悩むことはありませんでしょうか?

飛行機の座席によってフライト中の快適さや疲れが全然違うと思います。
機内でよく休めるとフライト時間を短く感じるほか、到着した時に体調良くフレッシュな状態で到着後からすぐ楽しめて時間を有効に使えます。
また帰り道でも、旅行の疲れにフライトでの不快適さが相まって体調不良で辛そうなお客様をたくさん見てきました。そうすると旅自体の思い出にも少し残念な記憶が残ってしまいますよね。旅全体のクオリティを左右するほど座席選びは重要です!

もちろんビジネスクラスやファーストクラスに乗れば他の乗客を気にすることもほぼなく、フラットシートで横になりながらたっぷり睡眠をとれ、食事も好きな時間に好きな分をアラカルトでオーダーできたりしますが、金額的にも毎回利用することは中々難しいと思います。

エコノミークラスでは他の乗客との兼ね合いがある分、座席選択が快適なフライトのキーになります。今回は長距離の国際線フライト・大型機材のエコノミークラスという条件で、元CAの目線でなるべく快適に過ごすために選択するべき座席をお伝えします。もちろん短距離や中距離のフライトでも参考になると思います。

家族連れや食事のチョイスが欲しいなど、個人の目的によっても条件に合う座席は異なりますが、今回は一人旅でなるべく快適に過ごすということを目標に私の個人的なオススメにもなりますのでご了承ください。

各座席ごとの紹介とメリット・デメリット

今回は大型機材(通路が2列あるタイプの飛行機)を前提にお話しいたします。
こちらのシートマップは架空のものですが、例えばこのような座席列の飛行機です。

バルク座席

目の前が壁になっている席。エコノミーの一番前列やギャレーのすぐ後ろなど、前方に座席がなく壁になっている席。足元のスペースが広めになっている席が多いです。視界が広い上、前の座席の人の背もたれが倒れてくることもないので体感的にも広く感じると思います。体格の良い方、背が高い方、足を伸ばしたい方にもオススメ。
ただ離着陸時は手荷物を上の荷物棚に全て収納しなければいけないので、荷物を常に手元に持ちたい人は避けましょう。またアームレストが上がらない機材が多いので、もし隣が空席で横になろうとしてもできない場合が多いです。

ベビーバジネット取り付け可能座席

バルク座席の中で、飛行機専用のベビーベットを取り付けられる座席。小さな子供連れや家族が利用する可能性が高い。

足元のスペースが広い・前の座席の背もたれが倒れてくる心配がない

アームレストが上がらない・手荷物は離着陸時は足元に置けない・席によっては隣の人がベビーバジネットを取り付ける可能性がある

非常口座席

飛行機にはドアがたくさんあると思ったことはありませんでしょうか?これらは全て緊急脱出時に備えた非常口です。(出発のタイミングでドアのモードを変更し、通常モードから非常口に切り替えます)
ドアの隣のこの席は、乗客は緊急時に他の乗客の避難の手伝いをするという同意が必要になる特別な座席です。そのため、身体的条件・話せる言語・年齢制限などの条件をクリアしないと利用できません。

足元のスペースはかなり広く、人気の座席です。飛行機を熟知している多頻度のお客様もこの席を選ぶ人が多いです。
ただし、荷物は全て上の棚に上げなければいけないのとアームレストが上がらないので隣が空席でも横になることはできないことがデメリットです。また航空会社によっては追加料金が必要な場合や、自分で選択できない場合もあります。

足元(前方)のスペース広い・窓側でも気兼ねなく席を立てる

手荷物は全て上の棚に収納しなければいけない・料金がかかる場合がある・テレビが格納式で離着陸時は使えない・アームレストが上がらない

Satom
Satom

非常口座席はCAの座るジャンプシートと対面になることも多いので、目の前のお客様となんとなく目があったりして気まずい瞬間もあります。笑
でも他の座席の人に比べると、非常口座席のお客様とお話をできる機会は多く楽しく過ごしたこともよくありました。

窓側

窓の隣の席です。窓からの景色も飛行機に乗る醍醐味ですよね。夜は星やオーロラが見れたり、アルプスや大都市を上空から眺めたり、国立公園のような広大な自然が見えたりなど、座席のスクリーンにあるフライトマップの現在位置と照らし合わせながら見るととっても楽しいですよ。
通路に出にくいのが難点ですが、隣の人が出るタイミングで一緒に出るなど工夫もできます。

外の景色が楽しめる・隣の乗客が席を立つ場合も邪魔をされない・窓があるため閉塞感が軽減できる

窓側の壁の辺りは空気の循環が行われるので風があり寒がりな人は防寒必要。通路に出る時は隣の乗客の協力が必要。

通路側

隣が通路の席です。窓側と並んで人気の席で、自分のペースで席を立ちたい方、圧迫感が苦手などの便宜上の理由で選ぶ方が多いです。

誰の邪魔もせずに好きな時に席を立てる・CAを呼びやすい・圧迫感や閉塞感が少ない

隣の乗客が通路に出る時に道をあけるため席を立つ必要がある場合もある・窓からの景色は見にくい・サービスカートの往来や通り過ぎる他人の足音や気配がある

キャビン前方

大型機だと、ギャレーやトイレなどを挟んで前後で2セクション程に分かれています。
前の方の席はビジネスマンや乗り継ぎ時間が短い人などの早く降りたい方やステータスを持っている多頻度旅客の方で埋まりやすいです。
食事のメインサービスは基本的に前から後ろの動線で行う場合が多いので、食事のチョイスは選べる確率が高いです。また、揺れが後ろに比べると小さいので、酔いやすい方も前方に座る方が良いでしょう。

乗り降りに時間がかからない・食事のチョイスは比較的ある場合が多い・サービスを早めに受けられる・揺れが後方に比べると少ない

前方の方が人気があるため混んでいる場合が多い・荷物入れが埋まっている場合も多い

キャビン後方

後方のセクション。前方に比べると人気は低い分、空席がある確率が高い(気がする。フライトによりますが..)・飛行機は後ろに行くにつれて揺れが大きくなるので、後ろになればなるほど揺れを感じる。前方からサービスを始める場合はサービスを受けるまで時間がかかることもあり、食事のチョイスもない場合も。

前方よりも空席がある確率が高い

揺れが大きい・サービスに時間がかかったり食事のチョイスがない場合もある・乗り降りに時間がかかる

騒音に気をつけるべき座席

ギャレーの近く

ギャレーとは、カートが収納されていたり、食事を用意する台所的な場所。機内の一番前方、中央、一番後方に設備されていることが多い。(場所は機材によって異なる)カートの開閉音、サービスを準備するガチャガチャした物音、クルー同士の話し声等の騒音で実際ギャレー付近のお客様からのクレームも多い。
また暗いキャビンでもギャレーは電気が点いていることもあるため、眩しく感じる場合も。

飲み物やスナックをすぐ取りに行ける・常にCAが居る場合が多いので体調不良や飛行機に不安がある場合は心強い

サービスの準備の音や話し声の騒音が大きい・音と光に敏感な人には向かない

ラバトリー(トイレ)近く

エコノミーのトイレは常に混雑するので、できることなら避けたいトイレの近く。人の往来が常にあり、流水音やドアの開閉音など常に騒音がある。食事後や到着前はトイレ待ちのお客様の列ができるので、自分の座席周りに人が多くなる。
トイレが近い人や体調に不安がある人には空き状況が目視できる点がメリットです。

空いたタイミングで並ばずトイレに行ける・トイレが近い人や何回か洗面所を使いたい場合は便利

常に席の周りで人の行き来がある・食事サービス後や着陸前は長蛇の列になり自分のスペースに入ってこられる場合も・ドアや鍵の音、フラッシュ(流水)音が響く

座席指定のシステム

最近では座席の指定はオンラインで自分で行うことが主流になっていますが、料金の有無などは航空会社によって違います。

  • チケット購入時や事前に座席指定できる。有料が多い。
  • チェックイン時に座席指定する。24時間〜48時間前にオンラインチェックインする時に無料で座席指定ができる場合もある。この場合は早い者勝ちになるので、オンラインチェックインが始まったらすぐ取ることが大切。
  • オンライン以外では、空港にあるKiosk(自動チェックイン機)やカウンターでチェックインした際に選ぶこともできる。

私は航空会社に勤めていたときは、座席指定のできない航空会社の福利厚生チケットを使っていましたが(めちゃくちゃ安い)、良い席座や空いているエリアにアサインされることは少なく、直前まで自分の席もわからなかったのでその点がいつもストレスでした。
個人的には少しくらいなら課金してでも座席指定して前もって好きな席を確保したいと思います。

Satomi
Satomi

トイレの横、ギャレーの横、体格の良い人に挟まれた真ん中席での15時間フライトなどなど、色んな不快な席を体験してます。笑

座席選びの結論

満席ではなく、7−8割ほど埋まっているフライトとして考えます。全然空席がない場合は勘に頼って好きな席を選びましょう。笑

色々と座席説明をしましたが、エコノミークラスで私が選ぶ席は、

プラス、ギャレーとトイレ付近を避けた図の赤枠のこの辺りです。


この席を選ぶ理由

理由はまず第一優先が「快適さ」だからです。

  • 超満席でない場合、横に人がくる可能性が低い
    新幹線などでもそうですが、真ん中を自ら選ぶ人は少なく、最後まで大体空いていますよね。特に窓がある両サイド列に比べ、窓が遠く景色の見ることが難しい真ん中列は人気がないので、真ん中列の中央席は最後まで残っている確率が高いです。
  • もしかして1列空いていたら横になれる
    もし隣席の列が空いていたら空席を使って横になって寝ることができるので、そこまで混んでないフライトなら人気の少ない席の周辺を取ってチャンスを狙います。
  • 両サイドの窓側3席の場合は、窓と通路に人がいる確率が高い
    窓側と通路側の好みは分かれるところなので、窓・中央席・通路側席並びの場合は窓と通路は両方埋まっている確率は高いです。
  • 景色と食事の優先度が低いから
    飛行機で外の景色を楽しんだり、食事のチョイスが絶対欲しいという欲よりも、なるべく自分の隣の空席を確保したい・静かに快適に過ごしたいという優先順位が高いからです。

景色も食事もどうでもいいなんて、旅行なのに寂しくない〜?と思われる方も多いかもしれません。しかし飛行機への搭乗に慣れてしまうと、正直そんなことけっこうどうでも良くなります。笑
(そもそも私は機内食もあまり食べません。。)
それよりいかに自分のスペースを広く効率よく使えるか、快適に過ごせるかが長丁場のフライトでは大事になってきます。

でもこれは元CAのある意味玄人的な意見なので、個人の意見として参考にいただければ幸いです!

まとめ

以上がエコノミークラスの特徴のある各座席の説明と、私が実際に国際線で選ぶ席です。
いかがでしたでしょうか?

座席の選び方は個人の事情や同行者の年齢や人数にもよって変わりますが、今回は女子一人旅という設定でなるべく快適に座れる座席を紹介いたしました。
もし座席を選ぶことができた時には、キャビンの前方後方、非常口座席、バルク座席、トイレの近く、ギャレーの近くなど意識して選んでみることをオススメします。

座席が自分にとって快適だと、たとえエコノミークラスで長時間のフライトでもストレスが少なく旅ができます。

もし参考になったら嬉しいです。

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