こんにちは、元CAのSatomiです!
日本の会社以外の航空会社の違いがあまりわからず、フライトを選ぶのに困った経験はありませんか?
利用したことのない航空会社を選ぶのには不安がありますよね。
そのため、少し割高であったり希望時間帯が合わなくても安心感から有名な大手日系航空会社を選びがちかもしれません。
しかしあまり馴染みがないだけで、候補にあるフライトが実は世界的に評価の高い航空会社かもしれませんし、乗り継ぎ先で行ったことのない空港を使うことで新しい体験ができるチャンスの場合もあります。
今日は外資&日系航空会社の3社でCAを経験している私が、世界地域別(日本・アジア・中東・ヨーロッパ・北米)の航空会社のイメージをお伝えしようと思います。
外資系航空会社にも目を向けるメリット
マイルやステータスの関係で特定の航空会社を選んでいるのなら、もちろんそれも個人の選び方なのでOKですが、
もしなんとなくで選んでいるのであれば、外資系の航空会社にも目を向けるとお得なチケットや良い条件でのフライトを見つけられることもあります。
でもあまり知らない航空会社のフライトに乗るのは少し勇気が入りますよね。
確かに外資系だと地上でのチェックイン時や機内サービスは基本的に英語になるので言語の壁は少しありますが、何かトラブルがない限りはそこまで難しい英語は必要ありません。
日本路線だと日本人乗務員も何名か乗務している場合も多いです。(日本人乗務員がいる場合は大抵は日本語でもアナウンスを入れてくれます)
海外空港で乗り継ぎの場合は、入国手続きや荷物のピックアップが必要な場合があったりもあるので注意が必要ですが、大切な情報は到着前のアナウンスでも案内されます。
実際に働いた経験の他、数々の航空会社のフライトにも実際お客として搭乗したり業界の間での話をもとに、
各エリアの私が持つ航空会社のイメージとスカイトラックス(英国ロンドンを拠点とする世界の航空格付け会社)にて5つ星と4つ星を獲得している航空会社を紹介します。
航空会社の並びは順不同、LCCや日本に路線のない会社を省いています。
私も全ての航空会社のことを知っているわけでもなく、もちろんその時のクルーや天候・状況にもよるのでフライトによって差があるので、あくまで傾向と個人的な印象です。
日系航空会社

特徴:大手のANAとJALの2強です。2社とも5つ星を獲得しており、航空会社のレベルとしてはこの2社の違いはほとんどなく好みやマイル関係で選んで良いと思います。クラス関係なく、お客様は神様精神で手厚いサービスを受けられます。気遣いやおもてなしの心、CAの仕事への真摯ぶりは世界トップクラスです。路線にもよりますがCAはほぼ全員日本人で、日本語のアナウンスや和食の提供、邦画やアニメが観れたりなど日本人にはとにかく安心感があります。新卒からベテランまで満遍ない年齢層のCAがいます。
日本語でコミュニケーションが取れるという点がやはり心強いので、旅行や飛行機に不慣れで不安な方・体調に不安がある方・小さなお子様連れや年配の方連れなど、機内で配慮が必要な場合は特に選択をおすすめします。
- ハード面
機材の新しさや内装・座席の機能・サービス物品に華美さはありませんが必要なものは揃っていて、過不足なしという感じです。 - ソフト面
日本のおもてなし精神が発揮され、全体的なサービスと清潔さやホスピタリティの基準は高いです。 - 価格
航空運賃は比較的常に高めに設定しているように感じます。国内では2強以外競争力がない独占状態、特に一定のファン層や安心感を求める中高年層等は値段が高めでも利用するお客様が多かったりという理由で、値下げの必要がないためという声を聞きます。
5つ星エアライン★★★★★・・・ANA・JAL
アジア系航空会社

特徴:アジアと一言でいっても国力の格差が大きいので、シンガポール航空のような最新鋭の機材を投入している会社から、ブラウン管みたいなテレビの付いている懐かしい飛行機を使用している会社まで様々です。
星付きエアラインにはアジア系航空会社が多くランクインしていることから、基本的なサービスの良さが伺えます。
(5つ星航空会社10のうち9つは日系も含めたアジア諸国のエアラインです)

- ハード面
会社によって差があります。会社によっては機材が古く充電設備がなかったりということもあるので、モバイルバッテリーを持っていった方が良いかも知れません。あと東南アジアや南国系の会社だと冷房はやたら効いていることが多い気がします。 - ソフト面
サービスは高水準で、CAはテキパキとスピーディーに働くイメージです。制服が民族衣装風だったり、その国の料理の機内食が出てきたりなど異国情緒を味わえます。
私は以前中華系の会社で働いていましたが、定時性は正直悪かったです。。(遅延が当たり前すぎて30分以内の遅延は遅れているというアナウンスすら入れてませんでした^^;)最終目的地までの乗り継ぎのある場合は、遅延が多い航空会社もあるので口コミ等を少し見ておくと良いかもしれません。また乗り継ぎ先が上海、ジャカルタ、クアラルンプール等広大な敷地の空港だと、移動距離に時間がかかり2時間ほどの乗り継ぎ時間があっても意外とギリギリという経験が私にもあります。 - 価格
会社や最終目的地の場所によりますが、航空券は割と安く購入することできるイメージです。
5つ星エアライン★★★★★・・・アシアナ航空(韓国)・キャセイパシフィック航空(香港)・エバー航空(台湾)・ガルーダインドネシア航空(インドネシア)・海南航空(中国)・大韓航空(韓国)・シンガポール航空(シンガポール)
4つ星エアライン★★★★・・・マレーシア航空(マレーシア)・フィリピン航空(フィリピン)・タイ航空(タイ)・ロイヤルブルネイ航空(ブルネイ)・チャイナエアライン(台湾)・中国南方航空(中国)・香港空港(香港)

アジアは圧倒的に星付き航空会社が多い!アジアの会社なら親近感もあるのでトライするハードルは低そう。個人的にはロイヤルブルネイに乗ってみたい!
中東系航空会社

特徴:とにかくゴージャスな中東系エアライン。燃油サーチャージがない会社もあるので、燃油代が高い時は重宝します。中東の主要都市(主にドバイ・カタール・アブダビ)で乗り換えなので、日本からヨーロッパやアフリカ大陸の方面に行く場合は選択肢に入ってくると思います。就航地がとにかく多いので、日本人からすると秘境のような場所にも普通に就航してたりします。

- ハード面
最新鋭の機材の導入率も高く、ピカピカの飛行機もたくさん所有しています。ファーストやビジネスクラスではワイヤレス充電・機内のシャワー・バーカウンターなど豪華設備や豊富な食事やドリンクメニュー、エコノミーでもアメニティポーチがあったりなどハード面では圧倒的に強いです。 - ソフト面
サービスは基本的に金太郎飴のように細部まで完全にマニュアル化されていますが、CAは多国籍で構成されているので自分の担当CAやその日のフライトによって搭乗した印象は変わるかもしれません。 - 価格
目的地によって大きく変わりますが、エコノミークラスは価格はお手頃なことも多いです。
5つ星エアライン★★★★★・・・カタール航空(カタール)
4つ星エアライン★★★★・・・エミレーツ(UAE・ドバイ)・エティハド航空(UAE・アブダビ)
個人的には中東御三家のサービスのレベルにそこまで差はないと思います。星が少ないからといってカタールに比べてエミレーツやエティハドが劣っている等ではなく、少し趣向が違います。カタールは5つ星獲得に特化した会社(スカイトラックスでの高得点対策が万全)であるのに比べて、UAEにあるエミレーツやエティハドは三大航空連合(スターアライアンス、ワンワールド、スカイチーム)にも加盟していない独立路線を行く会社です。
ちなみに連合には入っていなくとも、
- エミレーツはJALと個別でパートナーシップを結んでおり、JALマイレージバンク会員はエミレーツ航空のフライトでJALマイルを獲得できます。
- エティハド航空はスターアライアンスと連携しているので、ANAマイルを貯められます。また、ANAの特典航空券もエティハド航空が利用できます。
- カタールはワンワールドに加盟していますのでJALと連携しています。最近ではJALがカタールに直行便で就航しているので、カタール航空で予約してもコードシェアで実際のフライトはJAL機の場合もあります。
このように中東の会社で迷う時は日系の会社との連携でマイルを貯めやすい方で選んでも良いでしょう。
ヨーロッパ系航空会社

日本からも直行便でたくさん出ているヨーロッパ系の航空会社。最大手はおそらくルフトハンザ航空でしょう。他にもエールフランス・フィンエアー・KLMオランダ航空も有名ですね。
日本やアジアのような至れり尽くせりの気の利くサービスは期待できないかもしれませんが、CAの年齢層は比較的高めで落ち着いたベテランのサービスを受けられる印象です。サービス後はギャレーにお菓子やドリンクが置いてあって自由に取って行って良いなどの配慮もちゃんとありますし、日本路線は日本人CAも何人か乗務している場合も多いので困った場合は日本語での対応も期待できます。エールフランスではエコノミーでもシャンパンを用意しているなど、美食の国のエアラインだと食事も期待できます。フィンエアーでは食器がマリメッコのものであったりなど、北欧デザインが楽しめるフライトもあります。美食やファッション性はヨーロッパを感じられて嬉しいですよね。
注意点は、飛行機に限らずヨーロッパの公共交通機関はストライキが起こって運休になることもあるため、フライト情報は気にしておいた方が良いです。
- ハード面
座席はシンプルで、座席の機能やエンターテイメントも過不足ないレベルの会社の多い。 - ソフト面
過剰なサービスはないが、必要最低限落ち着いたサービスが期待できる印象です。ヨーロッパは国によって個性が強いので、会社によって国民性のようなものが垣間見れるのが楽しいです。(ドイツだと質素堅実、イタリアは接客対応は良い評価はできなくとも食事は美味しいなど)座席指定が有料の場合も多い。 - 価格
価格は一昔前まではそこまで高いイメージはなかったですが、現在は航空券代、燃油サーチャージ共に高騰している印象です。定期的にセールを行なっている会社も多いのでキャンペーンを利用してみるのも良いでしょう。
5つ星エアライン・・・なし
4つ星エアライン・・・ルフトハンザ航空(ドイツ)・エールフランス航空(フランス)・フィンエアー(フィンランド)・ブリティッシュエアウェイズ(イギリス)・ITA航空(イタリア)・イベリア航空(スペイン)・KLMオランダ航空(オランダ)
北米系航空会社

特徴:とにかく規模が大きいのはアメリカ系の会社。アメリカン航空・デルタ航空・ユナイテッド航空が有名です。広大なアメリカでは飛行機は鉄道のようなものなので飛行機が特別な乗り物ではありませんし、サービスも正直そこまで期待しないほうが良いかもしれません。笑
CAも多種多様で、日本だったらとっくに定年しているような年齢の方から屈強な男性CAまで様々です。
オーバーブック(座席数より予約数が上回っている状態)も多く、予約したけど席がないという話はよく聞きます。ラッキーな時は逆にアップグレード率も高いということもあります。一般的には安全面での国際的評価は高く、日本の気分でクレームやカスハラをすると安全阻害でつまみ降ろされたり警察を呼ばれる可能性があるので注意しましょう。
また日本人のハワイ人気から、ハワイアン航空は日本線をデイリー(羽田に至ってはダブルデイリー)で運行している他、2025年5月からは成田ーシアトル便もデイリー就航するので、今後使う機会がある方も多いかもしれません。私は残念ながら乗ったことがないのですが、是非乗ってみたいエアラインです。ハワイの気分でシアトルに行くのも不思議な気持ちですが。笑
カナダ系の航空会社はアメリカ系に比べるとCAもフレンドリーなイメージです。こちらも2025年3月から成田ートロント・モントリオール線を増便でデイリー化しているので、利用しやすくなっています。
まとめ
以上が私の航空会社のイメージです。
世界には本当にたくさんの数の航空会社があります!エアラインは会社ごとに強みや個性があって、知れば知るほど色々な会社のフライトにに乗ってみたくなります。
もし今後フライトを選ぶ際にみなさんの選択肢が多くなったら嬉しいです。
もしこれを機に色々航空会社について知りたいと思ったら、こんな本もオススメです。
せっかく飛行機に乗るなら、乗ってみたい会社のサービスを受けてみるのも旅の新しい楽しみ方になりますよ!
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今回は、外資&日系航空会社の3社でCAを経験している私が、世界地域別(日本・アジア・中東・ヨーロッパ・北米)の航空会社のイメージをざっくりとお伝えしました。
あくまでも私の経験からのイメージですが、世界の航空会社に興味を持ってもらえたり、フライトを選ぶ上で少しでも参考になりましたら幸いです!